実話怪談本【愚拙庵 怪談覚書】からバーミヤン市谷が語るラジオ怪談

鎌倉FM「金魚と遊ぶ.com」

以下、バーミヤン市谷による「ラジオ番組前半の語り」の書き起こしです。

後半でラジオ番組のアーカイブ動画を紹介しています。

作家で、久坂部羊先生という方がいらっしゃいます。お医者様でもありまして、僕以前からこの先生の作品のファンなんです。

デビュー作は

僕はこの小説を読んで久坂部先生のファンになりました。

人というのは宿命ですけど、どうしても病気になります。

例えば手足が動かせない病気になって、回復が見込めないなんて場合がある。その時、患者や医師は患者にとって最良の事をして何を考えるのか。「治らない手足いる?」こんな題材で小説にされています。

ストーリーがとても刺激的なんですけど、エンターテイメント性に富んだ中で、そこはやはり医師の視点と言いますかね、つまりこの人間の生と死に対して常に真摯な目を持っていらして、作品に深みがあるんですよ。僕はそこに嵌り(ハマり)ましてね。

久坂部羊 先生の作品

その後も、医療の問題について視点を据えた作品をたくさん書かれてます。医療の世界って矛盾が多いですからね。例えば患者さんが減るって事は素晴らしい事で多くの医者は患者さんに良くなってもらうように日々最善を尽くしているわけですけど・・・でも患者さんが減ったらお医者さんの収入も減るのです。これね、難しい問題でしょ?簡単に答えが出ない。だから小説にすると面白いんですよ。

こうした魅力的な作品を書かれるので、テレビドラマの原作にもなっています。

この作品は「NHK」でドラマ化されまして、椎名桔平さん、仲代達也さんも出演されてます。

こちらは日本はもちろん、韓流ドラマで「医師ヨハン」という題名でドラマ化されています。

最新作の

「患者が苦しめば苦しむほど、俺たちの給料は上がるんだよ。」

刺激的なキャッチフレーズがついてますけど、これは製薬会社の表と裏を描いた作品。

僕(バーミヤン市谷)は元鍼灸師でしてね。医療現場、病院とかで仕事をさせて頂いていた事もあるんですよ。現場を知ってるんです。現場と照らし合わせると「久坂部先生」の作品はリアルで本当に面白いです。ぜひ読んでみて下さい。

最強の実話怪談本

実は「久坂部先生」とご縁がありまして、久坂部先生が僕のラジオ怪談の放送を聞いてくださたんです。

で、久坂部先生のお父様もお医者様なのですが、なんと実話怪談の収集がご趣味だったって

集めた話を自分と近しい方のためにまとめて本にされているんです。

この一般に出回っていないお父様の本を「話していいよ」と言って僕に下さった。さすが作家のお父様で、怪談らしく怖い話もあるのですが、それだけじゃなくて洒落た話もあります。

今回はこの実話怪談本「愚拙庵 怪談覚書」から一話を語らせていただきます。

ラジオ放送のアーカイブ

では、バーミヤン市谷による怪談語りを聞いて下さい。

怖いのもあるけど・・・なんだかいい話でしたね!

また機会があれば「愚拙庵 怪談覚書」から語らせてもらいますので宜しくお願いします。